点接触時のEHL解析結果(Venner and Lubrecht)との比較
本事例では、TEHLAC参考文献[6]に記載のVenner解析結果(*)とTEHLAC解析結果を比較します。
解析モデルは以下の通りです。
接触二物体:半径16mmの球と平面
物体速度 :両物体とも 0.8 [m/s]
負荷荷重 :10 [N]
大気圧粘度(η0) :40.0・10-3[Pa・s]
圧力-粘度係数(α):2.2・10-8[1/Pa]
入口部温度(t0) :303 [k]
Hertz接触パラメータ(ph:接触面圧, a:接触楕円長軸長さ半径)

MOES無次元パラメータ(Venner入力値不明なため、若干の違いがあります)

EHLパラメータ(Venner入力値不明なため、若干の違いがあります)

(*)下記文献のFig.6.17
Venner, C. H. and Lubrecht, A.A., "Multilevel Methods in Lubrication",
Elsevier, Tribology Series No. 37, 2000.
<解析結果>
(a)Vennerとの比較 

(a)接触面圧Pと油膜形状H(x方向) (b)接触面圧Pと油膜形状H(y方向)
(注)b図のBarus粘度式油膜形状結果(実線)は、誤記と思われます。
図1 Venner解析結果(メッシュ:1024x1024)
上記解析結果に対応した(上述のように、MOES無次元パラメータ、EHL無次元パラメータで若干の差はあります)TEHLACによる解析結果を以下に掲載します。
実線:[Barusの粘度式+密度一定] 破線:[Roelandsの粘度式+Dowson-Higginson密度式]

(a)接触面圧Pと油膜形状H(x方向) (b)接触面圧Pと油膜形状H(y方向)
図2 TEHLAC解析結果(メッシュ129×129)
図1、図2を比較すると、良い一致を示していると言えます。但し、TEHLAC解析は、Venner解析と比べて、メッシュが粗いため、接触面圧スパイク状のピーク値は低くなっています。TEHLAC解析はニュートン法を使用するため、時間とメモリーを大量に消費してしまい、あまり細かいメッシュでの計算は実用的ではありません。
(参考)
TEHLAC解析では、全節点で無次元Reynolds方程式の誤差が10-6以下であり、計算時間は約14分でした。
(b)3Dグラフ
TEHLACによる解析結果を3Dグラフで以下に掲載します。

(a)Barus, Incompressible (b)Roelands, Compressible
図3 3D無次元面圧比較

(a)Barus, Incompressible (b)Roelands, Compressible
図4 無次元油膜厚さ比較(コンター図)
以上より、接触面圧、油膜形状とも、TEHLAC計算結果が妥当であることが確認できたと結論付けます。
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