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解析事例−s5EXAMPLE-s5

複列円筒ころ軸受と複列球面ころ軸受の軸受荷重の比較計算

軸の両端部をそれぞれ2列の円筒ころ軸受で支持する場合(図1)、2列の円筒ころ軸受には均一な荷重が負荷されず、一方が無負荷となり、かつ負荷を受ける列の軸受では、ころエッジロードが大きくなる場合があります。これを複列球面ころ軸受によって置き換えること(図2)で、無負荷状態となる列を発生させずに効率的な荷重支持方式が得られることを、確認します。
軸径はΦ110、軸受外径はΦ170、外力は10000N、軸受スパンは1000mm、軸受のラジアルスキマは0.1mm、円筒ころ軸受にはクラウニングを設けないものとします。

   
               図1 左右端を2列の円筒ころ軸受で支持された軸系

   
                図2左右端を複列球面ころ軸受で支持された軸系

<解析結果>

図3に、軸受の各列が支持する荷重を掲載します。円筒ころは両端の軸受が無負荷となり、中央よりの軸受2列だけで荷重を支持しているのに対して、球面ころ軸受ではほぼ均等にラジアル荷重を支持しています。これは、球面ころ軸受が軸の傾斜に対して回転自在であることに起因していると考えられます。

   
          図3 軸受の各列が支持するラジアル荷重

一方、ころの軸方向荷重分布をみると、図4のようになっており、円筒ころ軸受では大きなエッジロードが懸念される分布となっています(円筒ころ軸受の1列目は荷重を受けていないので掲載されていません)。一方、球面ころ軸受では1列目、2列目がほぼ同じ荷重を受けており、効率的な支持方法となっています。

   
          図4最大荷重を支持するころの軸方向荷重分布

ちなみに、球面ころ軸受はモーメントを支持しない軸受ですが、ROBPACSの計算ではモーメントを支持するようになります(図5参照)。球面ころ軸受でも若干のモーメントを支持できる理由は、球面ころ軸受のころと内外輪転走面間には接触領域が存在するため、この接触領域でモーメントが発生するからです。しかし、その値は小さく、円筒ころ軸受とは比べものにならないことが図5からわかります。
また、球面ころ軸受が支持しているモーメントは円筒ころ軸受が支持しているモーメントと逆方向であることがわかります。このため、球面ころ軸受がモーメントを支持しないと仮定した計算と比べると、支持する場合の方が軸受部の傾斜角が若干大きくなります。

   
           図5軸受の各列が支持するモーメント

ROBPACSでは、このように様々の軸受形式についての検討も可能です。

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